丸みを帯びた「プルメリアらしい」花の形のシンガポールホワイト。プルメリア好きなら誰しも憧れますよね。
でも、他の品種より、温度管理などがシビアでブラックティップになりやすかったり、育てるのが難しいと感じませんか?私もその一人です。
花を咲かせた後、大株になりますし、木の形も悪くなります。
コンパクトに仕立てなおしつつ、この美しい株をなんとか増やしたくて『取り木』に挑戦したのですが…


結果は無惨な失敗に…
全く発根しなかったんです。
チャレンジした記事2/11 シンガポールホワイトの取り木にチャレンジ
失敗した記事4/23 2ヶ月経っても発根しなかった話
【失敗談】なぜ私は失敗したのか?敗因を分析
失敗は成功のもととは言いますが…
2ヶ月も経過して、全く発根しなかったのはショックでした。
- 敗因1:水苔の水管理
乾燥を恐れるあまり、水分過多になっていた可能性も考えられます。 - 敗因2:環状剥皮が甘かった?
形成層の削り残しがあったのかもしれません。
初めての取り木だったため、薄皮1枚のみ。
カッターで削る深さや幅も、たぶん重要。 - 敗因3:時期と温度管理
室内管理とは言え、プルメリアが活発に活動していないシーズンでした。
ある程度、気温が上がってからの方がうまく行くと思います。
【リベンジ成功編】失敗から学んだ!取り木成功への5ステップ
ここからが本番です!
失敗を踏まえて改善したポイントを、手順に沿って解説します。
- ステップ1:準備するもの【改善版】
カッターをしっかり消毒したり、ラップやねじりっこ、アルミホイルはもちろんのこと、水苔はしっかり濡らしたあと、固めに絞りました。
発根促進剤と水苔の水分量、成功の鍵だと思います。 - ステップ2:環状剥皮(かんじょうはくひ)のコツ
元気でなるべく太い枝を選びたいのですが、さほど脇芽から育っていないので、選択の余地なし。
皮を剥ぐ幅は、枝の直径の1.5倍くらいが目安。
形成層(緑の部分)をしっかり削り取りました。 - ステップ3:これが最重要!魔法のひと手間
削った部分に発根促進剤(ルートン)を丁寧に塗ります。
水苔は、触っても水が滴らないくらい硬く絞ります。 - ステップ4:しっかり包んで、光を遮断!
水苔を巻き、ラップでしっかり密閉。
下の部分はねじりっこで縛り、光を遮断するようにアルミホイルを巻きます。
根は暗い場所を好むので、遮光することで発根が促されるからです。 - ステップ5:感動の瞬間!発根確認と切り離し
1〜2ヶ月後、ラップの内側に、水苔ではない白い根がたくさん見えてきたら成功!
親株から切り離します。



梅雨入りして、30℃を超えるようになった、2025年6月17日。
ラップの内側に白い根がたくさん生えているのを確認したときは、とっても嬉しかったです


新しい株の始まり!植え付けとその後の管理
プルメリアの植え付けは、水はけの良い土が鉄則。
冬の室内に取り込むことを想定して、プラスチックの鉢を使うため、素焼き鉢よりは土が乾きにくいのが注意点。
赤玉土は、粒それぞれが保水効果が高いですし、鹿沼土は少しだけ酸性に偏るのでは?と思い、私はこの3種類を混ぜました
- 野菜栽培用の培養土
- それまで他の花を植えていた再利用の土
- 小粒の軽石

鉢は大きすぎないものを選びました。
5〜6号鉢くらいです


土には、リン成分が多い肥料を混ぜています。(新芽が芽吹いたらIBのチカラを追肥します)
最初の水やりはたっぷりと。
もともと庭の条件が半日影で、お昼の数時間しか直射日光が当たらないのですが、これからしばらく晴れが続くようなので、しっかり根付くまでの2〜3週間は、サンシェードの下で管理します。

植え付け直後は株も体力を消耗しているので、病気にも注意が必要です。
私の株も、上の写真のように葉に茶色い斑点が…
これはカビが原因の『炭疽病』の可能性が高そうです。症状の出た葉を取り除いて、殺菌剤を散布して様子を見ます。

育てるのが難しいシンガポールホワイトだからこそ、取り木で保険株を作っておくと安心感が違います。育てるのが難しいシンガポールホワイトだからこそ、取り木で保険株を作っておくと安心感が違います。
皆さんの成功報告や質問も、コメントでぜひお聞かせくださいね!
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